上野貴子が毎日書き続けているライフワークである「曇りのち晴れ」俳句日記の今日の一句はトップページにて公開。
ここでは、新たな俳句日記の新作を公開!
★俳句日記とは
日本文学史上おそらく、初めて書かれた日記は紀貫之作の「土佐日記」といわれています。
俳句日記というからには日記を俳句で書くのですが、これは昔から多くの先人が書かれています。
そこで、どうしたら日記を忘れずに書くことが出来るようになれるか?
これは、脳科学の分野では立証されているらしいのですが、21日間、
兎に角、続けて一度書いてみることだそうです。
そうすると、脳がそのことを覚えてくれて、その行為が習慣となるという訳だそうですよ!
是非、これを読んだ方は実行してみましょう。
21日間3週間の努力がその後のあなたの行動に、大きな変化をもたらします。
俳句日記「曇りのち晴れ」
俳句日記「上野貴子全集」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2018日1月6日
謹賀新年
2018年が始まりました。
今年もどんな一年になるのか楽しみです。
何が起きるか解らないのが人生ですね。なにが起きてもくじけずにチャレンジして過ごして行きます。
今年は元旦草々に雨か雪かと思うような予報でしたが、案外よいお天気つづき!
幸運にも予報は外れて、晴天が続いています。
今日まではまだ松の内。お正月の句をまとめてみました。
12月31日 ふるさとの今は昔と大晦日・・・・・上野貴子
駈け抜けて明日を新たに晦日蕎麦・・・・・上野貴子
1月 1日 元旦の明けて陽を享けビルの峰・・・・・上野貴子
1月 2日 冬桜二日の卓の陽に染まる・・・・・上野貴子
1月 3日 晴れ晴れと明けて初夢まだ見れず・・・・・上野貴子
1月 4日 甲高く御空へとどけ初鴉・・・・・上野貴子
1月 5日 初風に天地うごめく雲の色・・・・・上野貴子
1月 6日 松籟に禽の影かと朝晴れる・・・・・上野貴子
(2018・1・6)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2017年1月24日
寒中見舞い申し上げます。
もうお正月も松が過ぎてあっという間に大寒でした。今日は気温が低く底冷えするお天気の良い一日でした。
昨年は長い夏にまいりましたが、2016年後半の俳句日記をまとめたいと思います。
12月の年末の句から
12月 3日 師走来てとうとう何から片付ける・・・・・上野貴子
12月16日 駅出れば町の片隅月凍てる・・・・・上野貴子
12月21日 忙しなく蜜柑剥く手も落ち着かず・・・・・上野貴子
12月22日 紆余曲折なんでこうなる温め酒・・・・・上野貴子
12月28日 落葉掃く音響くほど朝静か・・・・・上野貴子
年の暮れは毎年忙しいばかりでいつも何かに追われているように駆け抜けてゆきます。今年も同じですね。
11月の句より
11月 3日 遠き日の今日をその日の柿の空・・・・・上野貴子
11月 7日 太陽が向くまま気まま初紅葉・・・・上野貴子
11月13日 冬りんご一つ余ってジャムとなる・・・・上野貴子
11月15日 黄に紅に錦の衣七五三・・・・上野貴子
11月23日 二の酉で終わる今年の日記読む・・・・上野貴子
今年は11月に吟行会で齋田記念館へ伺いました。その日の吟行句
11月26日 冬柿に案内されて記念館・・・・・上野貴子
竹林の奥庭隠し小六月・・・・・上野貴子
10月の句より
10月10日 風走り女の事情と秋の空・・・・上野貴子
10月14日 柿二つまだまだ昼の守り神・・・・上野貴子
10月22日 濁り酒碗に飲み干す旅の空・・・・上野貴子
10月30日 親竹に加えて青く竹の春・・・・上野貴子
10月31日 南瓜化け今宵は魔女がシンデレラ・・・・上野貴子
9月の句より
9月 9日 金木犀風と見送る羊雲・・・・・上野貴子
9月14日 秋めいて空から落ちて星の影・・・・・上野貴子
9月17日 北へ発つ尾花見送る上野駅・・・・・上野貴子
9月29日 雨つづき葡萄の黒く里の夜・・・・・上野貴子
8月の句より
8月 1日 蝉の朝いつかどこかで見た夢か・・・・・上野貴子
8月 7日 支えられ松の齢の緑尚・・・・・上野貴子
8日12日 知らずして忘れてならぬ夏がある・・・・・上野貴子
8月20日 つまみよりなによりビール宵の口・・・・・上野貴子
8月28日 雨垂れが落ちて蜉蝣遠ざける・・・・・上野貴子
7月の句より
7月 3日 紫陽花に弾けて雨の四分音符・・・・・上野貴子
7月 8日 この一句届け夜空の星祭り・・・・・上野貴子
7月12日 葉桜に橋の欄干遮られ・・・・・上野貴子
7月23日 西瓜切りどっちがどっち姉妹・・・・・上野貴子
7月27日 角取れて川底の石青田風・・・・・上野貴子
下半期の俳句日記です。今年も長い夏でした。そのせいで秋がまるでなかった様に冬が来て、見る見る一年が走り去ってしまいました。
(2017・1・25)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2016年6月12日
今年は半年間がまるで怒涛のように早く過ぎてしまいました。そんな上半期の半年間を振り返りまとめてみました。
6月最近の句より
6月1日 心太透けて器の底見える・・・・・上野貴子
6月2日 親鳥の行っては帰る燕の巣・・・・・上野貴子
6月7日 朝の雨音無く落ちて夾竹桃・・・・・上野貴子
6月10日 奥の間に鮓を待たせて酒一献・・・・・上野貴子
5月は誕生日月でした。2016年の今年はどんな俳句を詠んでいたか思い返してみました。
5月17日 五月雨の町を静かに眠らせて・・・・・上野貴子
この日は確か雨の降る日で、あまり天気も良く無く平日だったので新しく出来た駅前のおしゃれな居酒屋で乾杯しました。そろそろ嬉しくない年に成りつつありますね。そんなことを言ったら罰があたるといけないのでこの日も感謝して夫とお祝いしました。
5月鎌倉吟行会より
5月21日 朝晴れてみどりの風と鎌倉へ・・・・・上野貴子
木下闇その奥広く覚園寺・・・・・上野貴子
鎌倉宮厄割り石で夏を呼ぶ・・・・・上野貴子
鎌倉宮夏の初の手打ち蕎麦・・・・・上野貴子
白鳥居潜りて拝む獅子頭・・・・・上野貴子
4月19日牡丹苑吟行会より
蝶飛んで五重塔の建つを知る・・・・・上野貴子
番傘に牡丹隠れて茶屋の昼・・・・・上野貴子
上野には上野大仏夏隣り・・・・・上野貴子
昼ひなか番傘恋し白牡丹・・・・・上野貴子
葦簀より五人衆かと花牡丹・・・・・上野貴子
4月の終わりには銀座のムジカ展に参加
4月25日 画廊より出れば銀座の風暖か・・・・・上野貴子
4月26日 人と人鶯菓子の土産箱・・・・・上野貴子
4月30日 名も知らぬ女の影か青柳・・・・・上野貴子
ほろ苦く銀座で珈琲夏隣り・・・・・上野貴子
3月には思いもよらない速さで新刊が発売となりました。いよいよ新しい商業出版の一冊目です。
3月30日 我本をカバーで隠す五月雨・・・・・上野貴子
今年の初めのお正月の俳句日記から抜粋
1月1日 始まりを告げて御空へ初雀・・・・・上野貴子
1月2日 陽のひかり松の緑を乗り越えて・・・・・上野貴子
1月3日 年明けてやって来る雲遠のく風・・・・・上野貴子
(2016・6・12)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2015年9月10日
今日は夫の誕生日です。最近は、年は取りたくないというのが、夫の口癖ですが、いやおうなしに一年が過ぎてしまいます。
いつまでも若い頃のように元気で楽しく過ごせることを今年も祈ります。
8月の俳句日記より
8月1日 尖がってツリーの聳え都会 夏・・・・・上野貴子
8月8日 靴底に草の香残るす黒揚羽・・・・・上野貴子
8月17日 盆明けていよいよ熱戦甲子園・・・・・上野貴子
8月19日 俳句記念日夜景見守る秋はじめ・・・・・上野貴子
8月23日 雲白く秋を呼んでる四十雀・・・・・上野貴子
今年は、早くから気温が高く40度近い日まであったので、8月はいつもより少し体感温度を低く感じる爽やかな夏休みでした。今年も甲子園の高校野球と共に夏が来て高校野球と共に夏が終わった感じでした。
これからお月見までの間、台風の被害に合わないと良いです。
2015年8月15日
このところ忙しくてなかなか俳句日記をまとめられずにいましたが、やっとカフェ・コンコルドが夏休みに入りましたことと、ちょうど今日が終戦記念日なので、まとめたいと思います。
8月は6日9日15日と平和を祈る行事が多く、今年は戦後70年の節目を迎え、それぞれが思うところのある8月の盂蘭盆会かと思います。
蝉の朝太陽肌に痛きほど・・・・・上野貴子
汗の出る朝の雲さえ切れ切れに・・・・・上野貴子
七十年未来を語る終戦日・・・・・上野貴子
7月の俳句日記より
7月2日 親鹿に真似て子鹿の草むしり・・・・・上野貴子
7月5日 酸っぱさも甘く円熟李の実・・・・・上野貴子
7月7日 白シャツの眼鏡分厚く小学生・・・・・上野貴子
7月8日 雲の波押し寄せ天の川見えず・・・・・上野貴子
7月17日 口ごもるだけでは寂し冷素麺・・・・・上野貴子
7月20日 世界一スカイツリーの夏空へ・・・・・上野貴子
7月30日 真夏日の空気の重く夕間暮れ・・・・・上野貴子
今年の7月は蒸し暑く、気温が30℃を越える真夏日どころか35℃を越える日が何日もあり、例年にもましてものすごい猛暑でした。七夕の日の高田馬場句会に5点入り喜んでいます。
2015年6月8日
そろそろ関東でも梅雨かな。この頃は梅雨入りが何時ごろか難しいですね。今年は少し遅いのかな?
6月と言えば紫陽花ですね。
紫陽花の葉と葉の影に色の無く・・・・・上野貴子
お稲荷さん朱の門濡らす四葩雨・・・・・上野貴子
5月の俳句日記より
5月8日 寄り添えばハートとハートカタバミ草・・・・・上野貴子
5月18日 帰れども時は戻らず雨蛙・・・・・・上野貴子
5月22日 隧道の先より燃ゆる若葉風・・・・・上野貴子
5月31日 浜の風松を潜れば鯵干さる・・・・・上野貴子
2015年5月17日
今日は私のお誕生日です。
このところ人間が生まれることの大切さを感じる天変地異な災害が多く、これまで以上に考えさせられています。
幾つになってもこの世界で一つの記念日は何よりも大切ですね。
聖五月幸せ増して年を取る・・・・上野貴子
お誕生日の節目に今年の俳句日記の代表作をここに書き記します。
千年の記憶が巡る草の春・・・・上野貴子
宝物探して今日も春の風・・・・上野貴子
吾ひとり吾の声聞く春浅し・・・・上野貴子
地の眠りさめて山気に春の声・・・・上野貴子
これから夏です。今年の夏はどんな句が詠めるか楽しみです。
2015年4月27日
今年は春の吟行句会が亀戸天神でした。
お天気の良い藤まつりです。藤の棚は見事に池の周り一面を覆い隠すようでした。空には雲ひとつなく、遠くにスカイツリーが見えて都会的な風景でした。鳥居を潜るとそこに太鼓橋があり、男橋と女橋があるそうです。心字池という池を渡り境内の天神様へ向かうのですが、その行程を人生に見立てた庭作りだそうです。
未来へと藤の枝垂れて蔭となる・・・・上野貴子
今生の道は半ばと藤枝垂る・・・・上野貴子
2015年2月13日
今日はなかすぎ句会に参加しました。とても良い天候に恵まれて、午後の一時がじっくりとした勉強の時間となりました。20名以上の方がお集まりで盛況でした。僭越ながら私の出句をご紹介。
地の眠りさめて山気に春の声・・・・上野貴子
魂の底の血潮か春はじめ・・・・上野貴子
2015年2月3日 節分
節分と言えば豆撒きですね。今夜の豆撒きのあとに明日からは春が来るという風習です。今年も暖かな良い春が来ると良いです。
節分に自分TV初出演・・・・・上野貴子
自分TV乗り換えなしで春隣り・・・上野貴子
この日は水越浩幸さんのユーストリーム番組に初出演致しました。水越さんの提案でその場で俳句大会が出来て、何とたった一時間でコメントより応募句があり、大賞まで設けてしまいました。水越さん有難うございました。
2015年1月20日 二十日正月
今日はお正月の最後の行事で、この1月の20日を二十日正月といいます。そして、別名を骨正月というようです。お正月のお節料理もそろそろ骨しか残らないという意味のようです。昔の人は上手いことを言いますよね。
重箱を棚へ納めて二十日正月・・・・上野貴子
江戸時代のころからはこの日に残った骨でお正月最後のご馳走を作りお餅の代わりに団子を作ってたべたようです。
夕風の厳しく団子正月過ぎる・・・・上野貴子
おまけに今日は大寒でもあり、一年の内で一番寒い日です。あと少しの間、風邪などひかないように暖かくしてピタミンを沢山取るようにしましょう。
大寒の両手を息で温めて・・・・上野貴子
2015年1月10日 お節料理の俳句・・・・俳句自作
それぞれの縁起を担ぐ意味を調べました。案外面白いですね。
【数の子】子宝に恵まれ、子孫繁栄。ニシンの子なので「二親健在」にも通じる。[新年]
数の子を祝の肴歳を増す・・・・・上野貴子
【田作り】イワシが畑の肥料だったことから「田作り」「五万米」(ごまめ)と呼ばれ、豊作祈願の料理。また、小さくても尾頭付き。[新年]
田作りの頭小さく愛らしく・・・・・上野貴子
【黒豆】まめに(勤勉に)働き、まめに(丈夫で元気に)暮らせるように。
一つ一つ黒豆の粒を取る・・・・・上野貴子
【たたきごぼう】ごぼうのように根を深く張り代々続く。たたいて身を開き開運を願う。(関西では黒豆ではなくこちらが多い)
地に深く辛抱強したたき牛蒡・・・・・上野貴子
【紅白かまぼこ】半円形は日の出(年神様)を表す。おめでたい紅白で、紅は魔除けの意味があり、白は清浄を表す。
紅白の蒲鉾に日の出を拝む・・・・・上野貴子
【伊達巻】昔の伊達者(シャレ者)たちの着物に似ていたので伊達巻と呼ばれるようになったといわれる。「伊達」とは華やかという 意味がある。巻き物が書物や掛軸に通じることから知識や文化の発達を願う。
掛け軸を見立て伊達巻卵焼く・・・・・上野貴子
【昆布巻】「喜ぶ」にかけて
喜びの笑顔が笑顔呼ぶ昆布巻・・・・・上野貴子
【栗きんとん】栗は「勝ち栗」と呼ばれる縁起もの。「金団」と書き、黄金色で縁起がよく蓄財につながる。
甘くとも財よ貯まれと栗金団・・・・・上野貴子
【ちょろぎ】「長老喜」「千世呂木」と書き、長寿を願う[新年]
長老喜添えいつの間にやら五十路なる・・・・・上野貴子
【錦玉子】黄身と白身の2色が金と銀にたとえられる。2色を錦と語呂合わせしているとも。
金と銀仲良く錦卵なす・・・・・上野貴子
【焼き物】縁起のいい海の幸が中心です。
焼き物を目出度く伊万里の皿に盛る・・・・・上野貴子
【ぶり】ぶりは大きさによって名前が変わる出世魚。ぶりで立身出世を願う。
照り焼の鰤の大小出世魚・・・・・上野貴子
【鯛】「めでたい」にかけて。姿もよく味もよい鯛は、江戸時代から「人は武士、柱は檜(ひ)の木、魚は鯛」といわれ、めでたい魚として祝膳には欠かせないもの。
目出度さに微かな不安鯛に消し・・・・・上野貴子
【海老】腰が曲がるまで長生きできるように。
髭長く縁起を担ぎ海老雑煮・・・・・上野貴子
【煮物】山の幸を中心に、家族が仲良く結ばれるよう煮しめます。
煮しめさえあればお節のありがたき・・・・・上野貴子
【れんこん】穴があいていることから、将来の見通しがきくように
蓮根の苦み煮て取り先が見え・・・・・上野貴子
【里芋・八つ頭】頭となって出世をするように、子芋がたくさんつくので子孫繁栄
里芋を入れて雑煮の汁旨し・・・・・上野貴子
【くわい】大きな芽が出て「めでたい」、子球がたくさんつくので子孫繁栄
目出度いとくわいの煮方教えられ・・・・・上野貴子
【ごぼう】根を深く張り代々続く
泥払い桶には長き牛蒡の根・・・・・上野貴子
【酢の物・和えもの】忌み数字の「四」は使わず、「与の重」とします。日持ちのする酢の物などを詰めます。 三段重の場合は、酢の物も焼き物などと一緒に、彩りよく詰めるとよいでしょう。
【紅白なます】紅白でめでたく、祝いの水引にも通じる。根菜のように根を張るように。
人参と大根で紅白膾・・・・・上野貴子
【菊花かぶ】菊は邪気を祓いと不老長寿の象徴。
唐辛子赤く蕊なし菊花かぶ・・・・・上野貴子
【小肌粟漬け】小肌はコノシロという魚の成魚になる前の名前。出世魚で縁起がよい。クチナシで黄色く染めた粟で、五穀豊穣を願う。
粟で絞め小肌肴に祝酒・・・・・上野貴子
2015年1月8日 松明け・・・・・貴子
松明けて水面に映る陽と影と
お飾りを納めて今日の日記書く
干支飾りこの一年の守り神
実の落ちて早一月の八日なる
楽しさを語るお節の空重箱
2014年12月24日 聖夜祭・・・・・貴子
不死鳥の綺羅星となる冬銀河
夜空からサンタの夢のプレゼント
聖菓焼く宵のキッチン忙しなく
アドベント最後の今日にリボン付け
冬の鯛ワイングラスの傍らに
夢降りて星の瞬き聖夜祭
2014年11月15日 七五三・・・・貴子
小さな手しっかり握り七五三
お作法も御味も全て秋の色
七五三家族で派手な記念写真
2014年10月31日 ハロウイン・・・・貴子
ハロウインに大人も化けて南瓜顔
パンプキンパスタもスープも橙色
ハロウインの南瓜いったい何に化け
2014年9月28日 FaceBook俳句大会&アニバーサリーパーティー開催
未来への希望を抱き天高し・・・・・・・・貴子
2014年9月8日 十五夜様・・・・・貴子
十五夜の見えず雨雲立ち去らず
傘下げて帰る十五夜様も出ず
月明かりぼんやりとまだ雲重し
月末定例句会8・24
水蜜桃少し崩れて香り増す・・・・・貴子
上野貴子展にて画廊日記
8月1日 俳句展三種の冷茶飲み比べ
お茶の間に麦茶記憶夏休み
涼を呼ぶ銀座画廊のウエルカムティー
8月2日 歩行天の銀座通りを夏帽子
8月3日 陽焼けした肌をほてらせ銀座線
浴衣着の下駄を鳴らしてアスファルト
8月4日 飛び込めば満員電車夏の海
額の中17文字の春を描く
8月5日 汗ぬぐひドリアンを初めて食ふ
8月6日 華やげば扇子の風の江戸の粋
原爆の日の朝八時十五分
~~~~~~~~~~~~~~~~
他にてのブログ公開はこちらのリンクよりご覧下さい。
俳句日記「曇りのち晴れ」
俳句日記「上野貴子全集2014年」
おしゃべりケーキ物語「エッセイ&レシピ付き」
楽天ブログ「おしゃべりHAIKU講座の日記」
FaceBook「上野貴子」
uenotakakoの俳句TVはライブ放送のため過去番組をご覧下さい。
2014年版公開
毎日の俳句日記を一か月ごとにまとめたものです。天候などその日の様子が伺えます。
俳句ダイアリー二0一四年十二月
十二月 一日(日)曇/雨 空重く木立の移る朝時雨
十二月 二日(火)晴 枯木立夕陽を写し脈々と
十二月 三日(水)晴 陽を写しかすかな風と散る黄葉
十二月 四日(木)曇 落葉踏む朝の静けさ空が鳴く
十二月 五日(金)晴 嘘が嘘拭い去れずに年の果て
十二月 六日(土)晴 木に染まる木の葉一片私鉄線
十二月 七日(日)晴 ポインセチア少しづつ増えアドベント
十二月 八日(月)晴 ともす火の碧く師走の妻の朝
十二月 九日(火)晴 冬銀河こぼれて町のイルミネーション
十二月 十日(水)晴 千鳥鳴く茜に帰る宿探し
十二月一一日(木)曇 冬の朝木々の枝より雨ほろろ
十二月一二日(金)曇 ゆく年を惜しみて明日の道探す
十二月一三日(土)晴 師走とはまさにこのことかと忙し
十二月一四日(日)晴 散る銀杏どこかで風邪の子守歌
十二月一五日(月)晴 朝晴れて空青々と寒々と
十二月一六日(火)晴 膝抱えストーブの前ひとり坐す
十二月一七日(水)晴 枯葉踏む音をキッキッと禽の消す
十二月一八日(木)晴 星ひとつはるか宇宙へジングルベル
十二月一九日(金)晴 影落とす朝の陽をうけ木の葉散る
十二月二十日(土)曇/晴 騒めきを沈め極月小雨降る
十二月二一日(日)曇 振り返り師走の町に明日探す
十二月二二日(月)晴 ゆるやかな坂のバス停枯木立
十二月二三日(火)晴(天皇誕生日) 年の瀬の信号破る消防車
十二月二四日(水)晴(聖夜祭) 夢降りて星の瞬き聖夜祭
十二月二五日(木)晴(聖誕祭) アドベント最後の今日にリボン付け
十二月二六日(金)晴 青木の実路地の傍ら点々と
十二月二七日(土)晴 太陽と一周巡り年忘れ
十二月二八日(日)晴 気が付けば小走りとなる年の内
十二月二九日(月)曇 振り返るこののみ多く年の果て
十二月三十日(火)晴 晦日来て余す一夜の冬の月
十二月三一日(水)晴 どん詰まり最後の扉大晦日
俳句ダイアリー二0一四年十一月
十一月 一日(土)曇 朝寒の珈琲熱く湯気のぼる
十一月 二日(日)曇 陽の落ちて秋の書斎にペンを置く
十一月 三日(月)晴(文化の日)読みかけたページの栞文化の日
十一月 四日(火)晴 肩すぼめ朝のキッチンそぞろ寒
十一月 五日(水)曇 晩秋の木々の燃えだす朝の声
十一月 六日(木)曇 灯火の切なく冷える明け鴉
十一月 七日(金)晴(立冬)ガスの火に硝子のくもる冬初め
十一月 八日(土)曇 目黒川桜紅葉の岸歩く
十一月 九日(日)曇 多摩川を挟み岸部の冬紅葉
十一月 十日(月)晴 キッチンに始まる朝の冬ぬくし
十一月一一日(火)曇 一年の季節を巡り冬に入る
十一月一二日(水)曇 ビル風が落ち葉を散らす石畳
十一月一三日(木)晴 枯尾花風にさからい意地を張る
十一月一四日(金)晴 夫は夫の言い分落葉焚
十一月一五日(土)晴 七五三家族で派手な記念写真
十一月一六日(日)晴 朝晴れて冬めく空の乾く青
十一月一七日(月)晴 朝の空晴れて冬めく三軒茶屋
十一月一八日(火)晴 今朝の冬不意を衝くかにケトル鳴く
十一月一九日(水)晴 幼子の声に桜の紅葉散る
十一月二十日(木)曇 空低く町が寝息に包まれて
十一月二一日(金)晴 冬陽入るポットの湯気に影つくり
十一月二二日(土)晴 踏む音を停め夕陽と散る紅葉
十一月二三日(日)晴(勤労感謝の日)一本の標の下の小六月
十一月二四日(月)晴/曇 朝の水冷たさかすか肩すくむ
十一月二五日(火)曇/雨 ビルの裏狭き抜け道花八手
十一月二六日(水)雨 朝時雨けむる硝子にしずく落つ
十一月二七日(木)晴 いつまでも忘れられずに冬うらら
十一月二八日(金)晴 散る銀杏樹齢の声のこだまかと
十一月二九日(土)曇 傍らに灯る山茶花駐車場
十一月三十日(日)晴 冬うらら一度の今を過去未来
俳句ダイアリー二0一四年十月
十月 一日(水)雨 始まりを暦に見れば神無月
十月 二日(木)曇 朝風が月夜の調べ語り出す
十月 三日(金)曇 秋風と小さな木の葉の囁きと
十月 四日(土)晴 秋うららランドセルの子走り去る
十月 五日(日)雨 秋の雨ときおり叩く竿の音
十月 六日(月)雨 野分け来る不気味な朝の雨しとど
十月 七日(火)晴 野分け去り空にぽっかり千切れ雲
十月 八日(水)晴 秋晴れの空へロケット高らかに
十月 九日(木)雨 月赤く地球の影と鬼ごっこ
十月 十日(金)晴 天気図の予報あれこれ芋嵐
十月一一日(土)晴 松ぼっくり拾えば空の青深む
十月一二日(日)晴 朝晴れてその空へ木々初紅葉
十月一三日(月)曇/雨 秋冷の朝を駅へと人寡黙
十月一四日(火)晴 野分け後倒れた鉢を陽の照らす
十月一五日(水)曇 雁が音の繋ぐ梢の杜となる
十月一六日(木)晴 朝の空に色鳥の声さやか
十月一七日(金)晴 北の海下り秋味どこへ行く
十月一八日(土)晴 大の字に晴れた空へと花桔梗
十月一九日(日)晴 行き摺りの和服の影を秋海棠
十月二十日(月)晴 いつからか予定のたたず花野原
十月二一日(火)曇 色付けば風の方へと柿紅葉
十月二二日(水)雨 雨が降る雨粒落とし銀杏の実
十月二三日(木)雨/曇 朝夕のそぞろに寒く小雨かと
十月二四日(金)曇 朝風が水の輪落とし秋深む
十月二五日(土)曇 梨ひとつ二人」で食べる宵の鐘
十月二六日(日)晴 天高く雲山遠く風そよぐ
十月二七日(月)曇 藤の実の古木の枝を這い上る
十月二八日(火)晴 走りゆく風に不惑の夜の更ける
十月二九日(水)晴 肌寒く爪にダイヤの女見る
十月三十日(木)晴 朝早く声なく見てる花桔梗
俳句ダイアリー二0一四年九月
九月 一日(月)雨 二百十日朝から小雨降りやまず
九月 二日(火)曇 混沌と秋めく雲の何所へゆく
九月 三日(水)曇 秋の蝉ひとしきり鳴き影落とす
九月 四日(木)曇 鳴く声の繰り返されてかなかなかな
九月 五日(金)曇/晴 夜々の葉の風にこぼれる月明り
九月 六日(土)曇/晴 満ち欠けの月夜の兎思い遣る
九月 七日(日)雨 風を入れ朝のキッチン蚊の残る
九月 八日(月)曇 うす曇りベールのかなた月の道
九月 九日(火)曇/晴 木蔭より爽やかに微風おこる
九月 十日(水)曇/晴 十六夜の月に照らされ夜の雲
九月一一日(木)雨 霧雨のありて草木の花眠る
九月一二日(金)晴 爽やかな風の織りなす空模様
九月一三日(土)晴 朝風のさらりと遠く虫の鳴く
九月一四日(日)晴 秋晴れの世田谷通りを神社まで
九月一五日(月)晴(敬老の日) 杖をつく老人追越し秋の蝉
九月一六日(火)晴 朝風のさやかに薫る秋の七草
九月一七日(水)晴 朝露に眠る一片しののめ草
九月一八日(木)晴 金風の降りて草木を輝かす
九月一九日(金)晴 月影と家路を急ぐ虫の夜
九月二十日(土)晴/曇 朝風の梢やさしく小鳥来る
九月二一日(日)晴 手荷物の土産の増えて柿紅葉
九月二二日(月)晴 シーバスの波こえ秋晴れ港町
九月二三日(火)晴(秋分の日) 赤蜻蛉水面へ水の輪落とし去る
九月二四日(水)晴 花芒子等の数える池の亀
九月二五日(木)曇/雨 風唸る町の片隅秋彼岸
九月二六日(金)曇/晴 梢より朝陽の宿る初紅葉
九月二七日(土)曇 花芒風のむくまま日々過ぎる
九月二八日(日)晴 初めての俳句大会天高し
九月二九日(月)晴 秋晴れの良き日に十一年目の一歩
九月三十日(火)晴 町の灯を背に宵闇の帰り道
俳句ダイアリー二0一四年八月
八月 一日(金)晴 俳句展三種の冷茶飲み比べ
八月 二日(土)晴 歩行天の銀座通りを夏帽子
八月 三日(日)晴 良し悪しのつかぬ問答夏旺ん
八月 四日(月)晴 道半ば緑陰探す旅つづく
八月 五日(火)晴 蔓伸びて緑のカーテン狭き路地
八月 六日(水)晴(原爆の日)原爆の日の朝八時十五分
八月 七日(木)晴(立秋)昼顔の路地の石段通り抜け
八月 八日(金)曇 陽の強くまだまだ開く仏桑花
八月 九日(土)曇 短夜の怪談噺の咽び鳴く
八月 十日(日)雨 雨音の途切れて戻り初秋めく
八月一一日(月)晴 野分あとなまあたたかな風の笛
八月一二日(火)晴 温度計覗けば残暑終わりなく
八月一三日(水)晴/曇 六本木怪談を聞く盆の入り
八月一四日(木)曇/晴 明け早く盆の提灯裏通り
八月一五日(金)晴 木立より心地良く朝風とかなかなと
八月一六日(土)晴 まきつけば夜風と消える鏡草
八月一七日(日)晴 路地と路地つなぐ番地の百日紅
八月一八日(月)晴 朝風が木々の目覚めに涼を呼ぶ
八月一九日(火)晴(俳句記念日)陽の早く小鳥に朝の声を聞く
八月二十日(水)晴 朝顔の莟に過ぎし空の碧
八月二一日(木)晴 涼風の陽に溶け木々をキラめかせ
八月二二日(金)晴 朝に鳴くかなかなかなの意地らしく
八月二三日(土)晴 寝苦しく狢化けるか月隠れ
八月二四日(日)晴 どれどれと「怪談新聞」盆の朝
八月二五日(月)曇 赤とんぼ見つけて嬉し夕間暮れ
八月二六日(火)曇 藤袴とどまる風にうす曇り
八月二七日(水)雨/曇 霧雨の梢を濡らす通い道
八月二八日(木)晴 檸檬汁絞り下味隠し味
八月二九日(金)曇 エレベーターで登る都庁に霧晴れる
八月三十日(土)曇 かなかなと夕べを惜しみ路地曲がる
八月三一日(日)曇 撫子の小さな籠の草の花
俳句ダイアリー二0一四年七月
七月 一日(火)曇 梅雨曇り戻らぬ月日カレンダー
七月 二日(水)曇 松原の蔭昼顔の波を呼ぶ
七月 三日(木)曇 葉桜のベンチに息をつく五叉路
七月 四日(金)雨/曇 変わり行く町をみどりの草の雨
七月 五日(土)雨 夏の雨落ちて大地の海までも
七月 六日(日)曇 明け来れば捩じれて開く仏桑花
七月 七日(月)雨(七夕)花落ちて何時の間にやら蟻の列
七月 八日(火)晴/曇 朝風の若葉に落とす名残り雨
七月 九日(水)雨 梅雨長く届かぬ手紙読み返す
七月 十日(木)曇 嵐呼ぶ黒雲低く町薄暑
七月一一日(金)曇 駆け抜ける暴風突破夏嵐
七月一二日(土)晴 梅雨明ける地球の廻る太陽系
七月一三日(日)晴 朝風の陽を呼ぶ声に日々草
七月一四日(月)曇 一本の古木にのうぜんかずらあり
七月一五日(火)晴 梅雨明けてビルのプリズム大都会
七月一六日(水)晴 バス停の列へ加わる夏手袋
七月一七日(木)晴 陽の昇り迫る大空汗にじむ
七月一八日(金)曇 見えずともどこかで見てる月涼し
七月一九日(土)曇 日々草雲の隙間の陽を探す
七月二十日(日)曇 山百合の海へと下る川の岸
七月二一日(月)曇(海の日)天気予報あてにならずに海の日来る
七月二二日(火)晴 朝が来る木漏れ陽にみんみんの鳴く
七月二三日(水)晴 行燈の青鬼灯の町に垂れ
七月二四日(木)晴 ダリア活け客人の席つくり待つ
七月二五日(金)晴 夕立の雷を連れ走り去る
七月二六日(土)晴 くるまって朝まで眠る仏桑花
七月二七日(日)晴 夜が夜呼んで夜毎の明け早し
七月二八日(月)晴 陽の強く梢を弾く蝉の声
七月二九日(火)晴 夢の跡向日葵開き種落とす
七月三十日(水)晴 蝉の朝命の叫び繰り返す
七月三一日(木)晴 寝付かれず夜明けを待てぬ蝉の殻
俳句ダイアリー二0一四年六月
六月 一日(日)晴 蚊取り線香木漏れ陽の石の影
六月 二日(月)晴 水草の魚心あれば水心
六月 三日(火)晴 朝風の南より呼ぶ夏燕
六月 四日(水)曇/晴 ときおりの南風より風の唄
六月 五日(木)雨 夏の雨コンクリートの地へ落ちる
六月 六日(金)雨 朝の町暗雲垂れて梅雨に入る
六月 七日(土)雨 蟠り解けず捩じれて梅雨の朝
六月 八日(日)曇 昼顔に何か言われて遠回り
六月 九日(月)曇 紫陽花の雨に色変え日曜日
六月 十日(火)曇/雨 紫陽花に出鼻くじかれ隠れ傘
六月一一日(水)曇/雨 楽しさにひとつふたつと夏の星
六月一二日(木)雨 向日葵が先回りして部屋の隅
六月一三日(金)晴 白服を選んで今朝の空は晴れ
六月一四日(土)晴 昨日より何に俯く花向日葵
六月一五日(日)晴 夏の朝昇る陽の影まだ優し
六月一六日(月)晴 峰雲の見下ろす町のランチ時
六月一七日(火)晴 雲遠く青葉若葉の空ひろし
六月一八日(水)曇 梅雨雲のどんより記憶の底までも
六月一九日(木)晴/曇 紫陽花の空を空より濃く染める
六月二十日(金)晴 夏の朝真白き雲の羽落ちる
六月二一日(土)晴 晴れた朝ブーゲンビリアにおはよう
六月二二日(日)雨 始まりを白とし雨の花紫陽花
六月二三日(月)晴 紫陽花の移る地球の陽と月と
六月二四日(火)晴 金雀枝の影のさやかな風となる
六月二五日(水)晴 バーベキュー後の石焦げ糸とんぼ
六月二六日(木)曇/晴 葉桜の標を曲がり商店街
六月二七日(金)曇/雨 このところ傘を持たずに夏帽子
六月二八日(土)曇 朝の雨梢の星の涙ため
六月二九日(日)曇 珈琲に梅雨の晴れ間の朝の声
六月三十日(月)曇 紫陽花が見ている朝の町の空
俳句ダイアリー二0一四年五月
五月 一日(木)曇 町角を怒り上戸のつつじ燃ゆ
五月 二日(金)晴 朝風の薫る若葉の日毎濃く
五月 三日(土)晴(憲法記念日)陶炎祭の坂を登れば若葉燃ゆ
五月 四日(日)晴(みどりの日)初蛙鳴くは田んぼの昼ひなか
五月 五日(月)曇(子供の日)空近くベランダ泳ぐ鯉幟
五月 六日(火)曇 藤の雲七色の橋越える
五月 七日(水)晴 朝の陽の葉と葉を繋ぎ風光る
五月 八日(木)晴 聖五月空より町のすべて晴れ
五月 九日(金)晴 とんでもない記録の予感夏に入る
五月 十日(土)晴 帽子でも被れば良いか緑雨降る
五月一一日(日)晴 綿雲の浮いて此の世か夏はじめ
五月一二日(月)晴 五月晴どこかで波か潮風か
五月一三日(火)曇 生え出すは夏めく木々の葉の息吹
五月一四日(水)晴 薔薇を摘み入れたてのカフェ朝晴れる
五月一五日(木)曇 卯の花腐し駅までの道長くなる
五月一六日(金)曇 木々の涌く朝の眩しく路すがら
五月一七日(土)晴(誕生日)木々の朝生まれたての風の五月
五月一八日(日)晴 幼子の声も軽やか聖五月
五月一九日(月)晴 向日葵に年に一度のありがとう
五月二十日(火)晴 朝夕の町のどこかで鴉の子
五月二一日(水)雨 靴悩み卯の花腐し朝の内
五月二二日(木)曇 水の輪のポツリと波紋五月雨
五月二三日(金)晴 ゼラニューム赤より淡く白ならず
五月二四日(土)晴 富士臨む箱根八里は初夏の風
五月二五日(日)晴 吹き出してひと葉ふた葉の若葉燃ゆ
五月二六日(月)曇 黒南風のざわめく朝の声低く
五月二七日(火)曇 五月雨の上がり駅へと人急ぐ
五月二八日(水)曇 道別れ葉桜の下道祖神
五月二九日(木)晴 朝風がやさしく町を夏に染め
五月三十日(金)晴 水輪より魚の横切る夏はじめ
五月三一日(土)晴 歳月の木々の葉揃え風光る